
とっても嬉しかった事
昨年までマスク文化がなかったイタリア。その状況は日本以上に深刻でした。布で口元を覆う人、キッチンペーパーで作ったマスクをつける人、生理用ナプキンにゴムを通してマスクがわりにしている人、ガスマスクをかぶっている人。口元さえ覆っていればなんでもありの状況でした。
日本のニュースで手作りマスクを作って寄付したり販売されている方がいるという記事を読んで、私も真似をしたいと思いました。しかし、ここはナポリ。どうやって配ろうかという課題。
ポストに入れていく、1件1件声を掛けて渡す。。。一人ではそんなにたくさん作れないし。
考え抜いた末思いついたのが、どこかの商店にお願いをするという事。しかもきちんと渡してくれそうなお店。
お世辞でも柄がいいとは言えない地域に住んでいる私。これが一番悩みました。
とても入りずらくて一度も入った事ないけれど、ずっと気にはなっていたErboristeiaと言われるオーガニックの物を取り扱っているお店に勇気を出して入り、手作りマスクを作って持ってくるから、私の代わりに配ってもらえないか?という交渉をしました。
答えは即答でOK!
返事だけはいいナポリ人。初めて会った人だし、正直かなり不安でした。
とにかく、その日から私のマスク作りは始まり、無料型紙をインターネットでダウンロードをして、近くのコピー屋さんで印刷をし、家にあったありったけの生地を集め、ゴムの代わりに未使用のタイツをカットして使い、ひたすら作り続けました。
その時の投稿がこちら
約1年後の今年の4月。私が日本にいる時の事です。知らない番号から何度も電話がかかってきました。知らない番号だし、国際電話になってしまうので出ませんでした。イタリアに戻ってきてからまた掛かってきたので、出てみたら
チャーオ!!トモーコー!!Erboristeriaのウーゴだよ!
元気?あれからずっと顔見てないから、どうしてるかな?と思って。色々試供品もあげたいし、マスクで集めたお金もあるし、会いたいからいつでもいいからお店寄ってくれない?
まさか1年後に電話が掛かってくるなんて!驚きと同時にマスクを預けたままお店に顔を出さない失礼極まりない自分が恥ずかしくなりました。
その後お店に寄り、まず目に入ったのが1年前に私が作った花柄のマスク。
なんと!!つけてくれていました😭
たくさんつけてくれていたのか、色も少し変わっていました。
実は、去年寄付をした後、私の周りの人たちに
小さい!まるでパンツみたいだ!話していると、どんどん上に上がってきて、1文字になる
などと散々文句を言われ、私の作ったマスクは大不評だったんです⤵️
鼻の高いイタリア人には、日本の型紙は全く合いませんでした。。。
大不評だったという話をしたら、僕も友達に奥さんのパンツみたいだって言われた!って笑 やっぱり。
そんなことまで言われたのに、なお使ってくれているなんて。もうね、有り難すぎて、言葉がありませんでした。
募金という形でマスクと引き換えにお客様が好きな額置いていってくれ、全部で50ユーロほど集まったそうです。
結局1時間ほどお店の中で立ち話をしていたのですが、その間常連さんらしきお客様が数名。
とにかく入りにくいお店だし、車の抜け道にはなっているけど、決して人通りが多いとは言えない通り。
販売しているものも特にそこでしか買えないものというわけではないのにお客様が来るのは、彼や奥さんの人柄、そして商品知識の豊富さ。相手をきちんと考えている接客。欲しいものを伝えると取り寄せてくれる柔軟さ。
私もしっかり、乾燥大豆を取り寄せて欲しいとお願いして、たくさんのお土産話と温かい心で家に帰りました。
人が集まるお店にはやっぱり理由がありますね!
Instagram , Pinterest , Facebookもやってます!
最近Twitterも始めました!

